にいはまフォト散歩
〜詠んでWEB投句〜
結果発表

夏井いつき選 にいはまフォト散歩 ~詠んでWEB投句~
夏井いつき選 にいはまフォト散歩 ~詠んでWEB投句~

にいはまフォト散歩~詠んでWEB投句~には、
10~80代の方まで、合計545句が寄せられました!
たくさんの投句をいただき、ありがとうございました!

最優秀

花火師の見上ぐる夕立一時間
お題03 祈願/
高橋寅次

特選

制服の紺くもりなき花の朝
お題01 春 満開/
横縞
花菖蒲まだ月曜日てふ現
お題02 夕暮れ菖蒲園/
伊予吟会 宵嵐
いつしゅんの湯気をどさりと寒造
お題04 蒸しあがり /
ちびつぶぶどう

優秀

小さき手の爪行儀よく朝桜
お題01 春 満開/
川越羽流
入園式の
アーチくぐってあきらめる
お題01 春 満開/
花紋
散る花を体操帽の満ちるまで
お題01 春 満開/
ペトロア
菖蒲園つつんできょうの日の名残り
お題02 夕暮れ菖蒲園/
陽光世
太陽も菖蒲も吾も沈みゆく
お題02 夕暮れ菖蒲園/
古賀
あぢさゐの若き真白の
暮れのこる
お題02 夕暮れ菖蒲園/
西原みどり
舟の曳く遠き花火の響きかな
お題03 祈願/
浜生まれ母の眼鏡の遠花火
お題03 祈願/
亀井喜一郎
潮風と花火の匂ひ来る港
お題03 祈願/
中島走吟
蒸米のみづの香柔き冬の朝
お題04 蒸しあがり /
くま鶉
梁太き蔵の清らか寒造
お題04 蒸しあがり /
星月さやか
寒暁や蒸米運ぶ背を圧せり
お題04 蒸しあがり /
正念亭若知古

勝手にフォト散歩 最優秀句

支え合う大銀杏待つ境内へ
支え合う大銀杏待つ境内へ
穂積天玲

\投句いただいた句/

たくさん投句いただき、
ありがとうございました!
お題01 春 満開

低視線切り撮る映えも4度目の春(せいじゅん)

唐揚げと広瀬公園を遠足(翔龍)

寄り道は花隧道の広瀬邸(10Q)

桜道花に染まりし亀池と(10Q)

道草を誘う亀池桜色(10Q)

旧邸の道草誘う桜道(10Q)

旧邸に賑わう桜と稚児の声(10Q)

牛乳をごくり健やか花見の子(くま鶉)

花満開や園児に夢いっぱい(野中泰風)

満開の広瀬公園の山桜(どーりー3)

伸ばす掌に薄桃の幸桜咲く(そまり)

小さき掌に桜並べて遊ばせり(そまり)

風追いて桜を追いて齢追う(そまり)

桜さくら決別の意の淡き悔い(そまり)

ダイレクトメール三通消して花(伊予吟会 宵嵐)

ランドセル背負い桜の門くぐる(真帆)

ランドセル背負い桜の門くぐる(真帆)

ランドセル背負い桜の門くぐる(真帆)

ランドセル背負い桜の門くぐる(真帆)

ランドセル背負い桜の門くぐる(真帆)

幼より花ある暮らし友として(堀隼人)

幼子の目にふるふるとみちる春(陽光世)

願掛けの弁財天の目に桜(くぅ)

花筵去年の母の杖の跡(月山 桜里)

まだまだじゃはなたれこぞうはなわらふ(正念亭若知古)

花の雨広瀬公園の黄色帽(江本光景)

岩肌の青史の上に栂桜(素々 なゆな)

宰平の漢詩や伊予の海は春(巴里乃嬬)

花の滝の歪むる硝子望煙楼(巴里乃嬬)

ランドセル春日に滲みゆく弱視(芦幸)

登園のスキップは芽吹きの合図(芦幸)

揚雲雀ねんちょうさんのイキリ顔(芦幸)

君がため花々は在り入園児(海神 瑠珂)

ランドセル春日へ滲みゆく弱視(芦幸)

母さんが伝えたいこと遅桜(大野美波)

ここらへん離弁花類だ山桜(翔龍)

散り初むる桜受けたりランドセル(牛美)

えび天を齧るふたりの桜かな(藤 雪陽)

ゆふがたの桜並木をフェルト帽(藤 雪陽)

老桜のこつちおいでと香りけり(藤 雪陽)

桜まじ天使は子の元を去りぬ(藤 雪陽)

突風や新入生の通学帽(星月さやか)

入学式胸にリボンの子ら並ぶ(星月さやか)

入学児皆お揃いのリュック受く(星月さやか)

空ゆらぐ桜吹雪の中にゐて(愛燦燦)

葉桜や命の匂い葉の匂い(万里の森)

桜の下、幼き私が、歩いてる(ぶぅふ)

ディサービスの集合写真花の昼(あぽろ)

花満開胸張る母のブローチよ(あぽろ)

春の陽に 花と笑顔が 咲きこぼれ(静香)

母が子を仰ぐ日いつか入園式(竹内一二)

満開の 桜に笑顔 咲きこぼれ(静香)

ゆるゆると剣舞の刃先桜舞う(石岡女依)

ランドセル背負ふ吾子の背小さかり(山川腎茶)

一張羅の整列眩し入園式(山川腎茶)

入園式子よりも母の緊張し(山川腎茶)

ランドセル花に溢れて花を追う(イサク)

海風に花片のぼりゆくのぼりゆく(イサク)

花落つる野池は濁りゆく器(イサク)

名札の裏、桜栞の宝物(10Q)

一人でも友達いっぱい桜道(10Q)

勝ったけん、花びらまたぎチョコレート(10Q)

小さき背に通園リュック花の雲(近江菫花)

満開の花とおしゃべりひよこ組(近江菫花)

ピカピカの通園リュック朝桜(近江菫花)

亀池に鳥の声桜花舞う(近江菫花)

庭園は宰平好み花満開(近江菫花)

学校の二組は帰りさくら組(10Q)

花びらを栞作りに迷い路(10Q)

花咲いて僕のカバンも満腹だ(大村真仙)

朝桜四つ辻で手を振るみいちやん(藤 雪陽)

バス待つ間落花と遊ぶ子に陽ざし(桂)

バス待つ間落花と遊ぶ子に陽ざし(桂)

さくらさくらともだちになる予感(やまさきゆみ)

小さき手の爪行儀よく朝桜(川越羽流)

初桜吾子のたどたどしき敬語(川越羽流)

弥生山 出来るといいな 友達が(一孝)

春めきてつひに保育園デビューなり(赤尾双葉)

新品の黄色い帽子山笑ふ(帝菜)

原始人手にはマンモス初桜(江藤真治)

よう来たと手押し車に花吹雪(亀井喜一郎)

桜咲くから始まりは四月です(古賀)

桜天蓋歩く漢のピンクシャツ(亀井喜一郎)

根上がりの根をくぐり抜け桜まじ(居並小)

桜の園きりん組の子歩み入る(西村小市)

小さき子を抱く盛りの桜かな(西村小市)

吾が心攫われさうな花の海(どいつ薔芭)

紙皿にじゃこ天二枚花むしろ(あぽろ)

走り根へちるちるちるる桜散る(でんでん琴女)

ドラえもんの防犯ブザー桜東風(明惟久里)

総身にさくらロケット打ち上げろ(穂積天玲)

花一片こころは深い深い井戸(杉野祐子)

内海を清らに花の盛りなり(石塚彩楓)

桜さくら出逢い別れのリフレイン(あいまい もこ)

満開の花に観られに行きましょう(無花果邪無)

花盛りの文化センター囲碁大会(星月さやか)

約束の百年を花とどろけり(ぐ)

入園式のアーチくぐってあきらめる(花紋)

散りいそぐ花にはついて行かないで(ひでやん)

ぷかぷかの学帽うかす桜東風(花紋)

弁天の琵琶の妙なり花満つる(ひでやん)

亀島の亀の右手へ花筏(泰峰)

幼稚園の跡地に桜太りをり(泰峰)

君を見つけたよ桜の杜の中(泰峰)

碧梧桐の句碑を左へ花の山(泰峰)

碧梧桐の句碑を左へ花の山(泰峰)

日曜日吾子の指さす花の下(あぽろ)

望煙楼にいはまちらと花の奥(福良ちどり)

できるかな花の数ほど友達が(玉井令子)

あの子とは手が繋げない花の道(夢雨似夜)

龍天に登るぶかぶかの制服(川越羽流)

ランドセル前に後ろに花の道(ぐりえぶらん)

春爛漫動画の中へ吾子ジャンプ(中島走吟)

じゅんちゃんはどうしてますか桜桜(松本 だりあ)

手に受けし桜妹への土産(氷室茉胡)

満開を報じ亀鳴く首伸ばす(遠藤玲奈)

桜散る少女の髪に飛花ひとつ(Early Bird)

花は花の単位を生きて人に遭ひう(久留里61)

桜咲く今日のタイムは伸び悩み(Early Bird)

石山はあたたか北に春の海(雲のいづこ)

園服の鳥の刺繍に花の片(山羊座の千賀子)

卒園や皆勤賞の金メダル(小笹いのり)

湧きいづる湧きいづる花望煙楼(イサク)

たくましく君の見る春3回目(ほなん)

亀池のほとりではしゃぐ遠足子(ふじたか1)

花曇独り占めする望煙楼(ふじたか1)

リュックごと抱っこされたる入園児(かつたろー。)

寝ころびて空の全部を桜とす(村瀬っち)

入園児くぐるアーチのお花紙(KAZUピー)

四阪島桜の園に浮びけり(KAZUピー)

入園児くぐるアーチのお花紙(KAZUピー)

四阪島桜の園に浮びけり(KAZUピー)

天も地も桜一面この世のおそろし(遠藤波留)

散る花を体操帽の満ちるまで(ペトロア)

母を待つ夢に千本桜かな(円葉)

子の笑ふいま初夢のどのあたり(西原みどり)

桜降るリュックの鈴の揺るるたび(西原みどり)

桃黄色混じり合わぬや桜下(またあ)

春光や名人超える青き棋士(寄せ太鼓)

子の仰ぐ空よ未来よ朝桜(加田紗智)

平凡な尊き日々よ桜まじ(衷子)

花満ち満ちてランドセルのスキップ(しみずこころ)

親と子の夢もつながる桜道(小松谷 童鐘)

花びらを数ふる指の小さきかな(井納蒼求)

桜まじいつかの我の黄色帽(山中日南子)

桜降る初見の君とはや幾年(武 連翹)

花としるこゑよくはねるよくひかる(古瀬まさあき)

さくらさくら隠れん坊の鬼が泣く(樫の木)

制服の紺くもりなき花の朝(横縞)

千金のものに新居浜夜の桜(みづちみわ)

春の雪望遠楼の軸に銘(あみま)

花愛づる手はやはらかく形変え(岡田 三月)

満開やテレビ電話の一年生(高橋寅次)

坑道を出でて桜はひかりなり(樫の木)

制服や花もつぼみも大きくて(岡田 三月)

落花また猛りあをぞら浮かびゆく(古瀬まさあき)

お題02 夕暮れ菖蒲園

咲き誇る夕暮れ菖蒲も床に就き(トモデラックス)

ラッピングに焼ける空を花菖蒲(せいじゅん)

蛙鳴き赤く染まった菖蒲池(10Q)

菖蒲園夕陽に燃ゆる夏の池(10Q)

菖蒲池夕陽惚れたと蛙声(10Q)

八幡前夕陽が惚れる菖蒲池(10Q)

大池の菖蒲を染める茜色(10Q)

だんだんと闇に溶けゆく菖蒲園(野中泰風)

彩に来よ紫・白・黄風涼し(そまり)

しょうぶ咲く頃きっと風はやわらかい(そまり)

菖蒲園女王はきつとあの辺り(竹内一二)

花菖蒲まだ月曜日てふ現(伊予吟会 宵嵐)

白ありて紫の濃し菖蒲園(シュリ)

ちやぽちやぽと花殻摘みや菖蒲園(シュリ)

落ちそうな人を眺むる菖蒲園(シュリ)

菖蒲園ずるつと土手に靴の跡(シュリ)

風来ればみんな飛び立つ花菖蒲(シュリ)

飛び立たてぬ萼の足枷花菖蒲(シュリ)

行く前に美しき菖蒲の浮かぶかな(堀隼人)

菖蒲園つつんできょうの日の名残り(陽光世)

紫の色濃き雨の花菖蒲(くぅ)

背景となる花菖蒲薄暮かな(正念亭若知古)

難破せし君安らかや菖蒲園(素々 なゆな)

蛇の目傘ぽんと爆ぜたり菖蒲園(巴里乃嬬)

花菖蒲五万いずれもグランプリ(海神 瑠珂)

千年の池を菖蒲の根はながし(芦幸)

大池の消失点へ夏夕日(芦幸)

花菖蒲吾子の必殺技に散る(芦幸)

夕焼けや明日の陣張る泥の子ら(芦幸)

千年池一日で抜かれて秋思(芦幸)

賢げな菖蒲あっちこち集いけり(芦幸)

花菖蒲板撓りたりて着水(芦幸)

暮れ泥み西空赤し菖蒲園(牛美)

新居浜のあした紫陽花より明けり(藤 雪陽)

紫陽花の毬のゆれをり少年期(藤 雪陽)

夕空と同じ色なる花菖蒲(藤 雪陽)

雨後の空澄んで鮮やか菖蒲園(星月さやか)

去年より萼の大きな七変化(星月さやか)

菖蒲よりほか一筆で描きあげる(海瀬安紀子)

黄昏れて黄泉の国めく菖蒲園(愛燦燦)

花菖蒲目指し夕日が着地する(海瀬安紀子)

池の奥 秘密にしたい 菖蒲園(かめきち)

理科室のめだか放たれ菖蒲園(万里の森)

菖蒲田へ雨ふきだまるふきだまる(イサク)

花菖蒲兄ちやんさきに行つちやつた(イサク)

道過つな花菖蒲雨に打たれても(イサク)

菖蒲池夕暮れ染まる伊保城下(10Q)

烏舞う下に菖蒲の池田池(10Q)

菖蒲池家路帰りの茜雲(10Q)

緋の傘に斜陽静かに菖蒲園(近江菫花)

菖蒲咲く四阿占むる五六人(いつむたり)(近江菫花)

花菖蒲一朶の雲の朱華(はねず)色(近江菫花)

菖蒲園に紫陽花愛でる剽げ者(近江菫花)

菖蒲園江戸の名残の緋毛氈(近江菫花)

菖蒲燃ゆ見とれて惚れる伊保の池(10Q)

兜山眼下に染まる菖蒲池(10Q)

花菖蒲池の澱みをむらさきに(大村真仙)

ほんたうの紫となる花菖蒲(やまさきゆみ)

懐かしいやうな人影花菖蒲(石塚彩楓)

静寂を生命の音春夕焼(万里の森)

太陽も菖蒲も吾も沈みゆく(古賀)

池一周犬も一服花菖蒲(亀井喜一郎)

好日の暮色や菖蒲あかね雲(西村小市)

悲しみを黙して抱き花菖蒲(西村小市)

近寄りて菖蒲染めたや夕茜(どいつ薔芭  )

耳に訛や新居浜の菖蒲園(八幡風花)

忍び来て菖蒲染めたや夕茜(どいつ薔芭  )

待宵に一里のさんぽ花菖蒲(明惟久里)

暮れあぐねてゐるかわたしもあじさゐも(穂積天玲)

黄昏の吾も一ピース菖蒲園(杉野祐子)

菖蒲湯や祖母の背丈を越えた甥(月山 桜里)

みづおとに星の拾へる花菖蒲(ぐ)

夕されば野辺の送りの身に入むや(ひでやん)

鳥かなしただゆふぐれに月待てば(ひでやん)

あるときは黄昏泣きす菖蒲哉(花紋)

旅人もゆっくり歩く菖蒲園(杉野祐子)

菖蒲園いろ競ひ来る茜雲(福良ちどり)

花菖蒲両手は犬と単語帳(ぐりえぶらん)

さよならの似合ふ夕暮花菖蒲(中島走吟)

さあ帰ろ父の一言菖蒲園(松本 だりあ)

暮れ方の陽を放さじと花菖蒲(氷室茉胡)

落陽に染まりきらぬは夏の花(遠藤玲奈)

紫を紫せしむ花菖蒲(夢雨似夜)

すくすくと野点つつむや菖蒲園(山羊座の千賀子)

ジョギングの一息ついて花菖蒲(ふじたか1)

夕暮れの東屋菖蒲の香の濃し(かつたろー。)

夕暮れの東屋菖蒲の香の濃し(かつたろー。)

夕暮れのみづ鎮めたる花菖蒲(村瀬っち)

亀の首わりと長くて菖蒲園(川越羽流)

菖蒲湯へ息子とふたり下駄鳴らし(KAZUピー)

下駄鳴らし吾子と巷の菖蒲湯へ(KAZUピー)

密を避けながら薄暮の菖蒲園(ふじたか1)

唾飲んだ菖蒲のマットに夕焼けビール(遠藤波留)

夕焼けか菖蒲か同時に暮れにけり(遠藤波留)

夕映えの空の滲みや池菖蒲(Rゆめ)

千年のバリア池菖蒲の紫(Rゆめ)

菖蒲五千株帰途のバスは六時(ペトロア)

祖母の白髪も夕色花菖蒲(ペトロア)

咲き満ちて水しづかなる菖蒲園(西原みどり)

あぢさゐの若き真白の暮れのこる(西原みどり)

菖蒲咲く合掌してる受験生(またあ)

夕鐘に応へる犬や菖蒲園(加田紗智)

新居浜の夕日ほほ笑む菖蒲園(小松谷 童鐘)

ふみくんのピアノの音色花菖蒲(蓮花麻耶)

花菖蒲背の高きより夕映えぬ(井納蒼求)

ひたひたと闇を貼りゆく牛蛙(衷子)

初々し菖蒲青藍初デート(連翹)

まつすぐにひかる雨とも菖蒲とも(古瀬まさあき)

あぢさゐや雲の向こうはいつも青(横縞)

花菖蒲万羽の鳥のごとく咲く(岡田 三月)

四阿のゆたかな風や花菖蒲(みづちみわ)

花菖蒲あかがね色に日が暮れて(樫の木)

東屋へ落暉日傘の掛けられて(高橋寅次)

お題03 祈願

浴衣着て橋のたもとで待ち合わせ(まつり)

収束を工都の夏空染める花(10Q)

夏空を光に染める祈願花(10Q)

夏空に大輪咲かす祈願花(10Q)

煙火にて工都祈願の天体ショー(10Q)

漁港にて空一面の煙火祈願(10Q)

NIPPONは美しい国花火の国(穂積天玲)

願願願願願や仕掛け花火(野中泰風)

災害の瀬戸田のレモン流れ着く(秋明菊)

祈る手に祈る涙や咲く花火(そまり)

それぞれの闇に開いて咲く花火(そまり)

アメリカンジョークは苦手遠花火(伊予吟会 宵嵐)

花火聞く研究室の窓へ寄り(堀隼人)

揚花火明日をグッと押し開く(シュリ)

とりどりと願いかんざし夏夜空(まろんママ)

天国へ届いてますかこの花火(陽光世)

願ひごとのせて花火のヒューと立立つ(くぅ)

願ひごとのせて花火のヒューと立つ(くぅ)

とろとろと花火水面に沁みゆけり(正念亭若知古)

サプライズ花火や瞳に赤と青と君(素々 なゆな)

祈りてふいろのかなしすぎて花火(巴里乃嬬)

潮の音をかき消し刹那揚花火(海神 瑠珂)

ドンドンと騎虎の勢いで吹き飛ばせ(新茶)

いとこ待つ駅の改札夏休み(りえ)

逢魔時の花火よ祖母に逢いたい(芦幸)

大禍時へ尺玉花火乱れ撃つ(芦幸)

花火来るっ、どぉおんまでの子の握力(芦幸)

揚花火πr2だったっけ(芦幸)

窓開けて赤本閉じる遠花火(芦幸)

そういえば夏だったのか遠花火(芦幸)

初バイト終えて祈願の花火咲く(翔龍)

夕闇に上がる花火や五色花(牛美)

よひやみの煙突山を海の音(藤 雪陽)

王政の栄華のごとき花火かな(藤 雪陽)

ラッセンの描く海豚の見る花火(藤 雪陽)

思いのせ 夕日に轟け 笑顔の花(橙子)

元日の漁港に美しき大漁旗(星月さやか)

惜年の花火漁港に美しく散る(星月さやか)

それぞれに祈りの色や揚花火(愛燦燦)

花火師の 気概一魂 新居の夏(かめきち)

花火みて 無意識にでた 綺麗だな(一孝 )

鳴り止まぬナースコールや遠花火(あぽろ)

幾重もの透明越しの花火かな(竹内一二)

サプライズ花火探し二階へ子と駆ける(三好弥生)

揚花火つーっと残す祈りかな(イサク)

人の世の闇拒み咲く大花火(イサク)

散る花火きらきら海をきららなす(イサク)

五人をり二戸の狭間に揚花火(縞子はん)

五人をり二戸の狭越し揚花火(縞子はん)

短夜に大輪咲かす新居の浦(10Q)

垣生山を端出て見れば夜空花(10Q)

天満から金島越しの祈願花(10Q)

遠花火東病棟無菌室(近江菫花)

花火果て闇にぽつぽつ星生(あ)るる(近江菫花)

高々と五分の花火後の星(近江菫花)

上向いて歩むその先揚花火(近江菫花)

揚花火ドンと闇撃つ五十発(近江菫花)

短夜に祈りを込めた工都花(10Q)

大漁と収束祈願の夜空花(10Q)

打ち上げて花火と共にうっ飛ばせ(大村真仙)

降臨へだいだらぼっちあと少し(野口雅也)

人間はきっと負けない揚花火(やまさきゆみ)

舟の曳く遠き花火の響きかな(ぐ)

遠花火みんな誰かの大切な人(石塚彩楓)

「コロナ無ければ」と泣いた君の花火(万里の森)

毬のごと浮かぶいのりの花火かな(渋谷晶)

明けない夜はない花火はきれい(古賀)

浜生まれ母の眼鏡の遠花火(亀井喜一郎)

ちゃぶ台とちゃぶ台の間に大花火(大紀直家)

花火降る港の工場群煌々(かねつき走流)

混沌を祈りで包む遠花火(ちびつぶぶどう)

揚花火祈りの空に広がれり(葵そら)

ひらきゆく花火に託す願いあり(西村小市)

暫しとも停まり(とどまり)給へ菊花火(どいつ薔芭)

川面にも咲かせたる菊花火かな(どいつ薔芭)

夕焼に平和の願い花火かな(津田つねあり)

生き上がれ千輪菊に春隣(明惟久里)

揚花火医療従事者の奔走(岡山小鞠)

工場の灯り煌々冬の海(岡山小鞠)

上げ潮や金波銀波に乗る花火(藤原あいろ)

坑道のダイナマイト空の花火(おこそとの)

痩せた肩寄せて見上る花火哉(踏まれ麦)

振袖の賀状に墨書母仕舞い(三群梛乃)

祭り乞う十分十発祈願花火(月山 桜里)

対岸の工場の灯り春隣(岡山小鞠)

もう誰も二番を知らぬ手毬唄(ひでやん)

夏風や片翼見せる大天使(ひでやん)

揚花火しばし白衣はバラ色に(福良ちどり)

揚花火見下ろす宇宙ステーション(玉井令子)

揚花火係留船の揺るる影(川越羽流)

係留の船なないろに揚花火(川越羽流)

指輪っかの真中の花火に願い言(ぐりえぶらん)

潮風と花火の匂ひ来る港(中島走吟)

神さまへ届きますように大花火(松本 だりあ)

大漁の舟を迎ふる揚花火(氷室茉胡)

星流る地上の星を称ふべく(遠藤玲奈)

対岸の鳴き止まぬ犬揚花火(夢雨似夜)

空の朱と瑠璃とのはざま遠花火(緒方朋子)

大花火数うびくりと君の肩(山羊座の千賀子)

陣痛は五分間隔大花火(小笹いのり)

闇払え花火や皆の「蜘蛛の糸」(井上敦仁)

鬱屈なほど大花火きれいとか(イサク)

悪疫に耐ふ日々長し遠花火(ふじたか1)

遠花火恋の行方はケセラセラ(ふじたか1)

苦しみを弾けサプライズ花火よ(かつたろー。)

苦しみを弾けサプライズ花火よ(かつたろー。)

闇払え花火は皆の「蜘蛛の糸」(井上敦仁)

静かなる工都照らすや揚花火(KAZUピー)

消えかかる茜の空に揚花火(KAZUピー)

当直の白衣のしわを揚花火(村瀬っち)

船つなぐロープ波打つ揚花火(二重格子)

一服の間の白板の揚花火(片岡六子)

怒り悲しみ諦め祈り大花火(遠藤波留)

怒り悲しみ諦め祈り大花火(遠藤波留)

からっぽの空に大花火の叫び(Rゆめ)

闇深き夜なればこそ揚花火(陽光樹)

夜勤前 10分だけの 宵花火(夏雲)

いろいろの詰まる花火の重からう(大黒とむとむ)

夕闇を大輪優雅に打ち砕く(またあ)

点滴のしづくの窓へ揚花火(西原みどり)

かなしみの対義語をくれ揚花火(西原みどり)

産声はラに響もして遠花火(朝月沙都子)

揚花火心に灯れ花も咲け(小松谷 童鐘)

炸裂す花火の叫び受ける海(桂葉子)

希求する色水浮べ散る花火(桂葉子)

巡回の夜勤の窓を遠花火(井納蒼求)

草の香に潮気一発目の花火(衷子)

轟て龍神と化す花火かな(樫の木)

光より祈りは疾し遠花火(紗千子)

蒸米と杜氏の白き息ゆたか(樫の木)

感嘆と 祈りで見上げし 宵花火(夏雲)

平凡な日々の尊さ揚花火(加田紗智)

大花火海を心に親しめば(岡田 三月)

あらたまの船灯しゆく燧灘(古瀬まさあき)

下ばかり向けば損々遠花火(めめりん)

揚花火うしほに風の生まれけり(古瀬まさあき)

花火師の見上ぐる夕立一時間(高橋寅次)

眠らない工場の灯や遠花火(斉藤立夏)

揚げ花火沢津漁港の風ゆたか(みづちみわ)

へとへとの当直明けの夜を花火(西村 棗)

お題04 蒸しあがり

寒暁に酒米の湯気甘き湯気(木染湧水)

冬闇に華姫桜が光けり(10Q)

湯気の中杉玉恋し寒黎明(10Q)

黎明の沸き立つ湯気に今年酒(10Q)

滑らかな杜氏の指や寒の水(すずさん)

寒暁の湯け越し覗く今年酒(10Q)

黎明の華姫桜が立つ湯気に(10Q)

寒の水光り杜氏の手の滑ら(すずさん)

蒸米のみづの香柔き冬の朝(くま鶉)

気嵐の大きな釜や作る美酒 (野中泰風)

佳き水と佳き米佳き手佳き新酒(あいまい もこ)

父似とは褒め言葉なり神酒酌む(そまり)

一月の善く咲う湯気遊ばせて(そまり)

父似とは褒め言葉なり新酒酌む(そまり)

新酒酌む「華姫桜」はにかめり(そまり)

軟水に溶けし言の葉アノラック(伊予吟会 宵嵐)

寒暁をほぐす甑の蒸気かな(かねつき走流)

その刹那酒蔵蒸米露凍る(どこにでもいる田中)

酒蔵の軟水とろり春隣(どこにでもいる田中)

石鎚の精をいただく新走り(堀隼人)

神ながら守り給えと寒造(陽光世)

つづら淵の龍の御霊やあらばしり(くぅ)

つづら淵の龍の御霊やあらばしり(くぅ)

寒造冠婚葬祭用ラベル(月山 桜里)

寒暁や蒸米運ぶ背を圧せり(正念亭若知古)

疫病の痛み吹き飛ぶ玉子酒(美空 らら)

遺されし水にダイヤモンドダスト(素々 なゆな)

寒造り甑の湯気の哮る朝(巴里乃嬬)

杜氏達の唄に湯気の音寒造(海神 瑠珂)

初日の出淡く甑のパスカルぞ(翔龍)

餅搗の杵ほんのりと湯気立ちぬ(藤 雪陽)

どぶろくや龍神の如うねる雲(藤 雪陽)

海風に湯気の巻きたる寒造(藤 雪陽)

永き日の甑倒しや歌う爺(芦幸)

甑から怒涛の湯気や神渡し(芦幸)

冬来る大樹の如き甑湯気(芦幸)

豚饅を食む食む湯気は凩へ(芦幸)

寒造り杜氏揃いの白衣なり(星月さやか)

神棚に榊供えて寒造(星月さやか)

梁太き蔵の清らか寒造(星月さやか)

大寒の米蒸す煙大向こう(愛燦燦)

寒造り 熱気かき夫に 伝わりて(遊介)

ほかほかの 蒸米変化(へんげ) 華姫に(かめきち)

甑へと睦むスコップ揚雲雀(竹内一二)

蒸米の音耳すます冴る朝(石岡女依)

新米を蒸して広げてああ愉快(イサク)

芳醇とはしみ出づるもの新走(イサク)

冬晴れの?の機嫌つかまへる(イサク)

冬晴れの麹の機嫌つかまへる(イサク)

暁月が華姫桜を照らし出す(10Q)

暁光に華姫桜の湯煙か(10Q)

黎明の光に浮かぶ今年酒(10Q)

つづら淵の良き水吸うて寒造(近江菫花)

蒸米を掘取る杜氏の息白し(近江菫花)

旦之上に松山三井の今年米(近江菫花)

辛口の「華姫桜」年始酒(近江菫花)

地酒米寒の釜場に蒸し上がり(近江菫花)

蔵元で雫沸き立つ湯気の中(10Q)

冬闇に光は雫と杉玉と(10Q)

この国に清き水あり今年酒(やまさきゆみ)

深井戸のあまき時間や新走(川越羽流)

冬のあさ湯気やはらかく蒸しあがる(古賀)

いつしゅんの湯気をどさりと寒造(ちびつぶぶどう)

曇らぬか落ちぬ眼鏡か寒造(居並小)

寒暁や酒蔵に満つ甘き湯気(西村小市)

蒸米の湯気抱く睦月の杜氏(西村小市)

湯気立てて酒米にわか命愛く(山崎点眼)

検蒸を待つ湯気高く寒昴(明惟久里)

寒暁や影絵の如く杜氏らは(石塚彩楓)

蒸米の甑に咲きて春まぢか(ぐ)

清らなる姫寒泉は地下深く(ひでやん)

深井戸に姫を養ふ寒の水(ひでやん)

底冷えや酒米ほこと粒立ちぬ(ひでやん)

馥郁と新酒華やぐ祝い膳(玉井令子)

凍つ朝を酒生む湯気は煌々と(福良ちどり)

倉入りや光と湯気の朝が待つ(西村小市)

湯気まとう杜氏の瞳かがやけり(西村小市)

寒造人に非ざる影の手技(ぐりえぶらん)

寒風に米蒸しあがる日の出かな(中島走吟)

蒸し米へ掛け声と日と春近し(松本 だりあ)

寒造水と米とのハーモニー(氷室茉胡)

寒月を蕩かす酒造米の湯気(遠藤玲奈)

蒸気なる不思議な力春を待つ(夢雨似夜)

醸造科卒業杜氏寒造(泰峰)

五代目の科学の技や寒造(泰峰)

春近し蒸気いざなう蔵の神(山羊座の千賀子)

献酒祭近き蔵元寒の内(ふじたか1)

春近し里の地酒の量り売り(ふじたか1)

冬の朝三時杜氏の目は開く(かつたろー。)

冬の朝三時杜氏の目は開く(かつたろー。)

蒸米や己が湯気にて身を隠す(川越のしょび)

酒米のどわりと湯気の蒸しあがり(川越のしょび)

酒米の甑に決まる寒仕込み(川越のしょび)

酒仕込む湯気の白さや寒の水(KAZUピー)

大寒の湯気の向こうに杜氏らが(KAZUピー)

蒸米の香り立つゆげ寒の湯気(村瀬っち)

参観の作業着の父冬日差す(片岡六子)

笑み誘う酒になれよと冬の朝(遠藤波留)

もうもうと湯気吐く寒の甑かな(大黒とむとむ)

湯気満つる再興の蔵杜氏来る(原 水仙)

蒸す米とスキル合わさる新清酒(またあ)

寒暁の酒蔵洩るる仕込唄(加田紗智)

一月の湯気に酒蔵なる日の出(西原みどり)

みづ冷たきを吉例に寒造(朝月沙都子)

新居浜の新米美味な酒となる(小松谷 童鐘)

二つ三つ冬暁に厨の灯(久留里61)

蒸米と杜氏の白き息ゆたか(樫の木)

冬将軍酒の決め手や明けの陣(衷子)

寒の空伴侶の酒を見つけたし(堀川彗直)

炊き上げて米の匂へる寒土用(古瀬まさあき)

寒の杜氏琥珀の湯気に包まれて(岡田 三月)

皸も受け継がせてしまつたとは(高橋寅次)

寒暁の甑の湯気の甘かりし(井納蒼求)

勝手にフォト散歩~吟行部門

花の道 天橋立 見るが如(無)

金島の潮風薫る定期船(10Q)

参道に疫病倒せと輪を立てる(10Q)

居ぬ人を もてこいもてこい 秋祭り(まあすけ)

盆東風に工都眼下の沈下橋(10Q)

龍出(いで)し涼風下りる鉱山(やま)の池(10Q)

若水や人も歴史も改まり(堀隼人)

夏草や電柱残る社宅跡(堀隼人)

コーヒーの香(か)をかぐ猫との小春かな(海織)

猫戯れる荷内の海は小春凪(海彩)

銅を生むヘビノネゴザへ冬日ざし(松本 だりあ)

トロッコの車輪錆びきる冬の蝶(松本 だりあ)

冬の霧龍のやうなる送水管(松本 だりあ)

みかん恋し 紙粘土見て 渇く喉(個別懇談後の母)

秋祭り 笑顔の君が 恋しくて(一孝)

旅終わり 列車待ちにけり 冬の雲(一孝)

東平へ 行くバスの中 冬の風(一孝)

銀杏木に天正還りし金子山(10Q)

支え合う大銀杏待つ境内へ(穂積天玲)

池の面へ影をとろりと冬はじめ(一生のふさく)

あらたまのそらあらたまのわたしかな(陽光)

やすませて羽は水面の冬青空(西原みどり)

初日さす名人超える青き棋士(寄せ太鼓)